練習に励む桐明輝子=石川県小松市の木場潟カヌー競技場

 カヌースプリントの男女日本代表19人の中で最年少の21歳。将来の日本カヌー界を背負うと期待される逸材だ。1年のほとんどを国内外での試合や代表合宿に費やす。

 スポーツ一家に育った。中学時代はバスケットボールに打ち込み、中学の先輩に誘われカヌーの強豪高校に進んだ。持ち前の運動能力で頭角を現し、同校2年時にインターハイカヤックフォアで優勝。以来、国内大会では常に上位に食い込んだ。

 高校で競技を終えるつもりだった。しかし「2020年を目指さないのか」との恩師の言葉に一念発起。強豪で知られる武庫川女子大学に進み「かっこいいと思っていた」カナディアンに転向。すぐに日本選手権で3位となり、代表入りした。

 「学業と両立はできない」と同大を中退。福井県スポーツ協会からの誘いを受け、籍を置いた。一度は代表漏れする辛酸もなめたが、代表組の合宿や海外遠征に自費で参加してレベルアップに努めた。昨年9月の日本選手権で好成績を収め、再び日の丸を背負った。

 屈指のパワーを誇る一方、技術はまだ荒削り。合宿では水をきちんととらえるパドリングなど細かな部分を入念にチェックする。「コーチや先輩のアドバイスで、進化しているのを肌で感じる」と今が伸び盛り。「国体では200メートル、500メートルとも優勝する」。パドルを持つ手に力を込める。

 ■桐明輝子(きりあけ・てるこ)福岡県八女市出身。三潴高2年の時、インターハイカヤックフォア200メートルで優勝。ジュニア日本代表にも選ばれる。武庫川女子大1年で日本選手権カナディアンシングル200メートル3位。ジャカルタ・アジア大会にはカナディアンペアで出場する。17年春から福井県スポーツ協会所属。21歳。

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