さまざまな機能のドライブレコーダーが並ぶ売り場=8月28日、福井県福井市高柳2丁目のオートバックス福井北店

 茨城県の常磐自動車道でのあおり殴打事件を受け、福井県内でドライブレコーダーの需要が高まっている。特に注目されているのが車内を含めて全方向を撮影できる「360度タイプ」。カー用品店の担当者は「万一の際の証拠を残すためドラレコが必需品になってきている」とみる。

⇒福井県であおり運転「ドラレコ」が有力証拠に(D刊)

 あおり殴打事件は8月10日に発生。被害男性の車のドライブレコーダーには、進路をふさぐ車や、容疑者の男が男性の顔面を殴る様子が映っていた。

 福井市高柳2丁目のオートバックス福井北店のドライブレコーダー売り場には6千円から4万円ほどまで約20種類が並ぶ。事件の様子を記録した映像がテレビなどで流れたこともあり、大石橋誠店長(36)は「事件前と比べドラレコの購入者は5倍ほどに増えた」と話す。

 大石橋店長によると、2017年に神奈川県の東名高速道路で発生した夫婦死亡事故後、前方と後方を撮影するタイプが注目されていたが、常磐道での事件以降は車内や車の横側も撮影できる360度タイプに関心が集まっている。価格は4万円ほどだが同店にドライブレコーダーを求める客の8割超が360度タイプを購入しているという。

 このほか、車間距離を詰められると音で知らせて自動録画する機能が付いたタイプや、夜間でもはっきり撮影できる機種も売れている。「ドライブレコーダー録画中」と書かれたステッカーを買う人も増加した。

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