福井新聞ミニコンサートシリーズ

福井新聞社が、県内外の音楽家の方々を招いて毎月開催している「ちょっと素敵な音楽会」。多彩なラインナップ をお気軽にお楽しみいただきます。

2019年7月~12月のご案内

会場:福井新聞社・風の森ホール
時間:18:30開場、19:00開演
全席自由で午後7時開演。
飲み物とケーキ付き1600円(スペシャル公演は2500円)。
チケットは各コンサートの前月の演奏会日から、本社読者センターで販売する。
問い合わせは同センター
電話:0776(57)5140

7/19(金)スペシャル公演 一夜限り 奇跡の鼓動

出演:和太鼓 車屋正昭さん

 
 7月19日のスペシャル公演は和太鼓奏者、車屋正昭さん(福井市)が出演する。同音楽会は2年ぶり7回目。演出、舞台構成の細部にまでこだわりを見せる車屋さんが、即興演奏も交えた「一夜限りの奇跡のステージ」を繰り広げる。
 福井に伝わる伝統的な奏法「三つ打ち」を守り、海外でも活動。創造性あふれる楽曲を次々と披露している。同市獺ケ口町に道場を構え、多数の門下生を指導している。
 今公演は電子オルガン奏者竹原昌之さん(坂井市)を加え、総勢9人で舞台に立つ。「“令和”時代の氣分 車屋正昭 太鼓Moves」と銘打ち、元号が変わっても「常に最先端を歩み、止まることなく変化し続ける」との思いを込めた十数曲を演奏。長胴(ながどう)、桶胴(おけどう)、団扇(うちわ)など各種太鼓に民族楽器なども取り入れ、「これぞ車屋ワールドといえるステージを見せたい」と意気込む。

8/16(金)幅広い楽曲 アレンジ

出演:クラリネットアンサンブル「マルシェ」

 
 8月16日は、4人のクラリネットアンサンブル「マルシェ」のステージ。5月に結成したばかりで、同音楽会が“デビュー”の舞台となる。独自のアレンジを加えた幅広い楽曲を透明感のある音色で奏でる。
 南部匡恵さん(永平寺町)を代表に、松田順子さん(敦賀市)、市川准也さん(坂井市)、前川明音さん(勝山市)は、いずれも福井クラリネットアンサンブルの中心メンバー。枠にとらわれず、いろんなジャンルの音楽に取り組もうと結成した。
 クラシックから現代音楽まで多彩な楽曲を披露する。クラリネットでポップスを演奏し注目を集めるMicina(ミキナ)作曲の「ガラスの海と都市の情景」は壮大感あふれる曲。「夏のメドレー」には、観客が一緒に口ずさめるようなじみの深い童謡を集めた。
 南部さんは「クラリネットのいろんな音色と、マルシェ流のアレンジを楽しんで」と話している。

9/20(金)作曲家思い込め演奏

出演:ピアニスト 花田佳奈さん

  
 9月20日は、勝山市在住のピアニスト花田佳奈さんがベートーベンやショパンの名曲を奏でる。「作曲家の思いを聴衆が想像できるような演奏を届けたい」と意気込む。
 花田さんは同志社女子大学芸学部音楽学科卒、同大音楽専攻科修了。県音楽コンクール知事賞、JPTA(日本ピアノ教育連盟)ピアノオーディション全国大会最優秀賞など受賞。県文化振興事業団の「越のルビーアーティスト」としても活躍している。ソロリサイタルは、3月に勝山市で初開催しており今回が2度目。
 プログラムは「名作曲家たちの『想い』」。作曲家が恋人や故郷などへの思いを込めて作り上げた曲をセレクト。恋人への心の叫びを込めたシューマンの「ピアノソナタ第1番嬰ヘ短調」や、ショパンの大曲「ポロネーズ」などを披露する。  花田さんは「作曲家ごとに異なる音色の違いも楽しんでもらえれば」と話している。

10/18(金) 会場包む懐かし旋律

出演:混声合唱団「コールメローネ」

  
  10月18日は、福井市の混声合唱団「コールメローネ」が初登場。「あなたに届けたい心のハーモニー」と題し、昭和の歌謡曲や童謡など、懐かしい曲に美しい歌声を響かせる。  森田公民館の文化活動サークルとして1994年に発足。98年、女声合唱団から混声になった。2014年の県合唱祭で金賞受賞。15年に行った20周年記念コンサートには、700人を超える聴衆を集めた。  現在、森田地区を中心に女性27人、男性7人が所属。40歳から83歳までと、年代の垣根を越えて合唱を楽しむ。
 「ペチカ」「ブルーライトヨコハマ」などは混声で歌い上げ、「いのちの歌」などは女声、「海、その愛」は男声と、多彩なハーモニーを聴かせる。中田久美さんが指揮、笈原麻衣子さんが伴奏を担当。マリンバ奏者の山内貴大さんがゲスト出演しソロ演奏するほか、伴奏にも加わる。笈原雅久団長は「歌好きな仲間が集まって作るハーモニーを楽しんで」と語る。

11/15(金)スペシャル公演 ロマン派音楽に焦点

出演:ピアニスト 川村文雄さん

 
 11月15日は坂井市出身のピアニスト、川村文雄さんを迎えたスペシャル公演。ロマン派の音楽と表現方法にスポットをあて、一流の調べを奏でる。  桐朋学園大音楽学部演奏学科を首席で卒業。在学中に日本音楽コンクールピアノ部門2位に入った。卒業後、イタリアで開かれた国際大会「ポッツォーリ国際ピアノコンクール」最高位を受賞するなど、名だたるタイトルを獲得。現在は、同大専任講師や洗足学園音楽大非常勤講師を務め、後進の育成に力を注いでいる。  「人の感情をストレートに表現していたロマン派にいま、あえて向き合いたい」と川村さん。中でも、ピアノ以外に、指揮者や交響曲の作曲など、多彩な才能を持ったシューマンとリストを取り上げる。「ピアノという楽器で表現した感情の起伏、心の機微などが届けられたら」と話している。当日は、川村さん自ら、時代背景や作曲家の紹介なども行う。

12/20(金)オペラの名曲 厳かに

出演:声楽家 天勝まゆみさん、辻友美さん、吉岡薫さん

  
 12月20日は、「3人のソプラノが贈る 恋の歌・愛の歌」と銘打った美しいアンサンブル。オペラの名曲を中心にした厳かなハーモニーで、クリスマス気分をぐっと高めてくれそうだ。  出演は、声楽家グループ「こもれ陽の会」に所属する、天勝まゆみさん(越前市)、辻友美さん(同)、吉岡薫さん(福井市)の3人。ピアニストの西尾順子さん(同)が伴奏を務める。  それぞれが県内を中心にさまざまなグループや舞台で活躍。「普段から仲良く、気心知れたメンバー」(天勝さん)が、息の合ったステージを聴かせる。  「魔笛」から「侍女の三重唱」や「フィガロの結婚」の「喧嘩の二重唱」「手紙の二重唱」など、オペラの重唱曲を中心に集めた。「きよしこの夜」などのクリスマスソングも予定している。天勝さんは「普段はソロで活動している3人のハーモニーを楽しんでほしい」と話している。